目次
剥がれた合皮を直す
ご依頼主は埼玉県のクリーニング屋さん
今回は埼玉県のクリーニング屋さんからのご相談でした。「洗ったらコートの合皮が剥がれてしまったんですが、直りますか?」というお電話の後、ご依頼品が到着しました。
開けてみましょう。
中には丁寧なお手紙も入っていました。 では、その問題の剥がれた合皮の状態をご覧に入れましょう。
合皮の剥離状態を確認する
今回は合皮を交換するだけでは済まない案件で、非常に厄介なケースでした。 その理由がこちら。
まずは合皮部分の交換
最初に合皮部分だけを交換します。 その際、付いていたカシメは外すので、カシメの無い状態となります。 写真付きの工程説明がこちら。
カシメ交換の準備
今回は合皮の上にさらに「カシメ」の金具を打つ必要があります。 そのための事前準備がこちらです。
下穴開け
カシメを打ち付けるには下穴と呼ばれる穴を専用の器具で開ける必要があります。 それがこちら。
金属カシメを取り付けるための専用工具
そしてこちらがカシメを取り付けるための専用の工具です。 しかもこれはカシメのサイズに応じて変えなければならないので、カシメのサイズと同じだけ種類があります。
合皮に下穴を空ける
いよいよカシメの取り付けにかかります。 まずはこちらのように合皮に下穴を開けます。 失敗できない一発勝負なので、緊張する作業です。
カシメの取り付け
下穴が空いたところで、カシメをカシメ打ち棒を使って取り付けます。 その様子がこちら。
合皮とカシメ交換の完成
こちらが完成したコートです。 無事、合成皮革とカシメが交換されて見違えるようにキレイなコートになりました。今回のように直すのにも大変手間のかかるデザインの衣類について、製造現場の声のご紹介もしていますので、ご覧ください。
。