次の工程は「データ作り」です。 パソコンに剥がれたプリントの画像をスキャンしてデータ化します。
ここでの注意点は、そのままプリントの形状をトレースするのではだメだということです。 なぜなら貼り付けられたプリントは正確にタテヨコが切られていますが、貼り付ける際に生地が薄いナイロンであるため、文字がわずかに歪んで貼り付いているからです。
つまりデータを作成するに当たっては、その歪みを補正して、正しい形の文字のトレース結果をデータとして作らねばなりません。 これには相応の経験と技術力が要ります。
トーア復元研究所では10数年に渡ってプリント復元作業をやってきましたが、当初はこの「歪み」の原因が分からず大変苦労しました。
では出来上がったデータを基に、新しいプリントを作ったところを次回の記事でご覧に入れましょう。