前回の要領で、全てのカシメを取り付けたのが、こちらです。
近寄って細部を見てみましょう。
合皮もカシメも新品になって、コート全体が新品になったように見えるから不思議です。 こういうのは「プリントの剥離」を直したときにも起こります。 このブログでも何度もご紹介していますから、是非過去記事をご覧ください。
今回のコートのようにデザインとして合皮を付けるだけでなく、その上からカシメやリベット、ドットボタンなどの金属資材を取り付けるのが、最近の流行りのようです。 縫製担当もこぼしていましたが、「最近は凝ったデザインにしないと売れないのか、作り手の手間を無視した異常な難解デザインの服が増えている」と言います。 以前に比べ、一着を作成する時間が数倍かかる、と言うのです。 しかしそれでいて発注単価(一着作らせる費用)は上がらない、というので、もしかしたらデフレ日本がインフレに変わっていって、最後までデフレ状態が続くのが衣料品業界かも知れない・・・と笑えないジョークが頭をよぎる私でした。
ではまた次回。 別のご依頼品をご紹介いたします。