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ポリエステルやシルクの糸引きを生地の中に戻すことで直します。
トーア復元研究所ではポリエステルやシルクの衣類の糸引きを、糸を切ったり裏へ引っ込めたりするのではなく、「糸を生地の中に戻す」ことで直します。
その工程をご説明すると、
最初のご相談からご依頼品送付
状態の確認と仕上がり品質などについてのご説明
その他、仕上がり上のリスクのご説明。ご納得いただいた上での作業開始。
出来上がり写真の送付とご依頼品ご返送。
という流れで、またご依頼主のお手元までお返ししています。 衣類の糸引きでお困りの時は、一度メールかお電話でご相談ください。
ちなみに、どのような生地が糸引きしやすいか?と言うと、「あや織り」や「朱子織り」といった、「たて糸数本を飛ばして横糸が織られている織物」が糸引きしやすいことをご存じでしょうか?
その理由は「飛ばした糸の本数だけ、織り糸が宙に浮いている状態なので、そこが突起物に引っかかった時に糸を引っ張ってしまうことで糸引きを発生させる」からです。 あや織りや朱子織りの織物がどのようなものかは、簡単には判断がつきませんが、一般的に「ドレスなどに使われるビロードやサテンと言った織り方の織物は手触りがなめらか」であり、こういった衣類はとても糸引きしやすいのです。 逆に糸引きを恐れて縦糸と横糸が交互に織られる「平織」にしてしまうと、手触りがガサついてドレスなどだと見た目も肌触りも悪いものになってしまいます。 つまりこれらのしなやかな衣類は糸引きのリスクを取ってでも、朱子織りで作らばならない理由があるのです。 その事情を知らない方だと、「なんでこんなに糸引きしやすいんだ!」と腹立たしく思うかも知れません。