こちらが縮んだセーターの成形作業が終わったところです。
出来上がり時も採寸して、ご依頼主に結果をご報告します。 事前のテストで判明した復元サイズは、既にご依頼主にはご報告済みで、その上で正式にご発注いただいているので、その結果とほとんど同じです。
こうして完成したセーターはようやくご依頼主へご返送することが出来ました。 成形作業は一旦伸ばした部分が他所をやっているうちにまた戻ったりするので、全体の寸法を常に意識しながらする作業は大変気を使います。
セーターやカーディガンの縮み直しのご相談は、トーア復元研究所では大変ポピュラーなご相談の一つです。 原因のほとんどは「洗えると思って洗ったら、縮んでしまった・・・」というものです。 特にドライマーク衣料が洗える洗剤を使って、洗濯機の「ドライコース」で洗ったのに縮んだ・・・というご相談はよくあります。 私は「洗えると書いてあるなら、その洗剤を作ったメーカーさんに苦情を言ってみたらいかがですか？」とご提案しますが、その多くが一部洗剤に禁止になっている素材が入っていた、などの理由で、結局、ご依頼主に落ち度があった、という結論でした。 でも一部には、どう考えてもその洗剤に記載されている説明通りに洗っているのに縮んだものもありましたが、そういうケースでも実際に洗剤メーカーさんに苦情を言う方はいなかったようです。 やっぱりそうは言っても内心「やっぱりこういうセーターは水洗いは出来ないよな・・・」と思いながら洗ってみた、ということでしょうか？
ではまた次回。 別のご依頼品をご紹介いたします。
