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無くなった袖ベルトの作成
ご依頼主は新潟県のクリーニング屋さん
今回は新潟県のクリーニング屋さんからのご相談でした。 「洗ったダウンジャンパーの袖ベルトが無くなっている!?とお客様から指摘されてしまったので、袖ベルトを作って欲しいのですが・・・」というお電話の後、ご依頼品が到着しました。 中には丁寧なお手紙も同封されていました。
開けてみましょう。
バーバリーの高級そうなダウンジャンパーです。 しかも驚いたことに、袖ベルトが両方ともありません。 トーア復元研究所ではこれまで相当な数の袖ベルト、腰ベルト、肩ベルト(肩章と言います)を作成してきましたが、「両方の袖ベルトが無くなった」というのは今回が初めてです。 通常、片方が残っているのでそれを参考にしてもう一方を作るのですが今回はそれが出来ません。
では、そのいきさつも含めて作成過程をご覧に入れましょう。
そもそも袖ベルトが無くなる原因は?
これまで相当な数の無くなった袖ベルトを作成して来ましたが、そういう中で「どうして袖ベルトだけが無くなるのか?」と疑問に思う読者様もいらっしゃるでしょう。 それについて詳しくはこちら。
生地の調達
袖ベルト片方であればジャンパー本体裏側の生地を切り取って使用する方法がとれるかも知れませんが、今回は左右2本の袖ベルトということで、その方法では生地が足りません。 そこでどこからか生地を仕入れてくる必要があります。 詳しくはこちら。
生地を探すことの問題点
「生地を仕入れる」とは言っても、これは本当に大変です。 詳しくはこちら。
生地の選定
今回、ご依頼主はトーア復元研究所で選んで仕入れた生地で必ず受け取って下さる、という確約を得たので、弊社で選定した生地を仕入れることになりました。 詳しくはこちら。
袖ベルトの完成
こうしてようやく出来上がったのがこちらです。 生地が新品のこともあり、ちょっと違和感はありますが、着続けているうちに着用感が増して目立たなくなるでしょう。