ご依頼主の話をまとめると、ご依頼主はお店を経営されていて、お客様が「LED練炭」なるものを忘れて帰ってしまったそうで、とりあえずご依頼主は自宅に持ち帰り(新品だったので箱に入ったままの状態で)、お客様に連絡を取ったところ、そのうち取りに来る、ということでご自宅に長いこと置いてあったそうなのですが、ある日、仕事に行って帰宅すると自宅付近に何台もの消防車。 驚いて駆け寄ると、何と自分のマンションで、火元は自分の部屋! 消火作業が終わって消防署が原因を調べたら自宅内に置いてあったLED練炭から出火していた!?というのです。 私は「えええ!じゃ、そのLED練炭のメーカーに責任を取ってもらえないんですかね?」とお聞きしたら、「そのLED練炭・・・中国製だったんで、メーカーに連絡することも出来なかったんです」とのこと。 中国製だから出火した、とも思いませんが、あまりにも不幸なことの積み重ねで私も言葉を失いました・・・
「で、もとを正せば、忘れていったお客様の持ち物から出火したので、保証をして欲しい、と連絡をしてはあるのですが、どうなるか・・・」とご依頼主は肩を落としていらっしゃいました。 ちなみに出荷した部屋はススの臭いでとても住めたものではないので、友人宅に居候しているが、それでも家賃は払わねばならず、大家や隣の部屋の住人には「臭い」と白い目で見られ、火災保険はいまだ下りず、もう2カ月経っている・・・とのことで、私も何と言って差し上げればいいのか、本当に悩みました。 せめてススの臭い取りをした衣類の出来上がりを気に入って頂けたことで、少しでもお役に立てて良かったと思うばかりでした。
火災に遭ったご依頼主には、本当に大変なご災難とお察しします。 トーア復元研究所の技術が少しでもお役に立てれば、これ以上嬉しいことはありません。