色掛け– tag –

では最後に今回、毛皮ファーが緑色になってしまった原因についてご説明します。【毛皮ファーが変色した原因】最初に申し上げておくと、今回のご依頼はご依頼主のクリーニング屋さんがお客様から受けた「クレーム」です。「洗ったら緑色になってしまった！」とトーア復元研究所にご相談になられたのです。　恐らく洗った後、アイロン仕上げ工...

では最後にフード本体に毛皮ファーを取り付けたところをご覧ください。【変色した毛皮ファーの色掛けの出来上がり】すっかり緑色の部分は無くなっていますね。　染めに比べて色掛けという方法だと筆で緑色に変色した毛だけを狙って色をつけられるので、白い毛はそのまま染まらずに済みますから大変有効です。さて、この毛皮ファーの色掛けの...

【毛皮の色掛け作業は根気がいります。　さらに詳しく工程をご説明しましょう。】では引き続き、その他の部分も色掛けしていきます。色を乗せては乾かし、また筆に染料を乗せて色を乗せていく・・・・の繰り返しです。　1時間ほどしてようやく作業が終わりました。では最後にフード部分に毛皮ファーを取り付けて完成です。　次回、その様子を...

翌日、乾いたところです。【毛皮の色掛けスタートです。　まずは機械にセットします。】では、色掛け工程に入っていきます。　まずは毛皮ファーを染み抜きにも使用する機械に乗せてセットします。次に黒く色を掛けていくために、染料を調合します。そして染み抜きの機械が真っ黒にならないようにタオルを敷き、その上に毛皮ファーを置いて、...

今回は埼玉県のクリーニング屋さんからのご相談でした。　「洗ったジャンパーの毛皮が変色してしまったんですが、直りますか？」というお電話の後、ご依頼品が到着しました。開けてみましょう。中には丁寧なお手紙も入っていました。　その内容によると、クリーニングしてお客様にお返ししたジャンパーのフードに付いていた毛皮が「緑色」に...

こちらが色掛けし終わったワンピースです。いろいろな角度から見てみましょう。ご依頼主へお見せしたところ、大変喜んでいただけて、すぐご返送しました。　これもお客様がまだ脱色の事実を知らない段階であれば、信用を落とすことも無く解決できるので、色掛け、染めの技術というものはとても重要です。ではまた次回。　別のご依頼品をご紹...

ではワンピースに色掛けするために、染料を調合します。２色用意するのは、最初に青色系を色掛けし、その後、周囲と同じ様な色味にするために黒い染料を使って青色をくすませるのです。　オリジナルの色は着用していたために汚れや風合いなどが変わって黒っぽくなっているからです。あとは状態を見ながら、少しずつ染料を繊維に乗せていきま...

では脱色の状態を見てみましょう。ワンピースの右スソだけに、手の平二つ分ほどの大きさの脱色があります。　これは大きいですね。こういった脱色を起こす原因でよくあるのは、クリーニング前になんらかの薬品が付着していて、それがクリーニング時に溶剤と反応して脱色を起こす、というものです。　その多くはクリーニングに持ち込まれる前...

今回は千葉県のクリーニング屋さんからのご相談でした。　「 お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。一点色掛け修正をお願いしたいものがございます。郵送にてお送り致しますのでよろしくお願い申し上げます。 」というメールの後、ご依頼品が到着しました。開けてみましょう。青い綿のワンピースです。　こういう色は脱色しやす...

では変色部分を見てみましょう。真ん中の四角い刺しゅう部分の左側と下部分に主にうすピンク色にトレーナーが変色してしまっています。　ちなみに青い色というのはとても色が落ちやすく、その結果、ピンク色になるということは元々がピンクと青の染料を混ぜて作った色で染めていて、それがしみ抜きで青い染料だけ取れてしまって、残った部分...