まずプリントをする上で、邪魔となるファスナー部分をほどきましょう。
全てファスナーを取る必要は無く、プリント用のプレス機に当たる部分だけをほどきます。
正直、こういった作業が無ければ、より安価にプリントを直すことが出来るのですが、大体の場合、こういった付随する作業が必要になります。 製造メーカーさんは、プリントを一番最初に行ってから衣類を縫い始めるので、プリントを直す場合にはこんな苦労があろうとは思いもしないでしょう。 あ、ちなみに洋服の製造メーカーさんにプリントを直してもらおうと頼んだけれど断られた、というご依頼主ばかりなので、製造メーカー(アパレルメーカーさん)に剥がれたプリントを直してもらおうとしても無駄のようです。 それって、読者様からしたら不思議に思うことかも知れません。 なぜなら「製造した工程と同じことをすればいいだけじゃん?」と思う方は多いからです。
ところが・・・・。ところがです! 剥がれたプリントをやり直すには、実は新品を製造するときには考慮しなくて良かったことが、いろいろと発生するので、実はトーア復元研究所で行っているプリント直しという作業は、製造メーカーさんには無い特殊なノウハウがたくさん存在するのです。
次回からのプリント直し工程では、そういった「特殊なノウハウ」も順次ご紹介していこうと思います。