アンゴラの毛足は非常に長く、毛玉だけ取ろうとすると一緒に本体の毛糸もくっついてきて、それをちぎってしまうとカーディガン本体の生地がだんだん薄くなっていってしますのです。 困った私はその場で、「手でくっついてきた毛糸を指先でちぎる」という方法を思いつきました。 ハサミなどで切るのに比べて、毛玉を取った跡が自然に見えるので、出来上がりもキレイですし、本体が薄くなることもありません。 やり方が決まれは後は根気あるのみ! ひたすら毛玉を取りまくって2時間くらいかけて、ようやくかーディガン全体の毛玉を取り終えたのです。
ディレクターさんは、「依頼主にびっくりしてもらいたいので、カーディガンはハンガーに掛けて、上からカバーを掛けておき、『では出来上がりをご覧に入れましょう!』という合図でパッと見せる、ということにしましょう」と言って、用意してあったカバーを掛けて、番組のハイライトシーンの撮影に入ったのです。 さて、ここからが面白いところです。 (つづく)