まずは、カフスの裏側に薬品を塗布して、シミが取れるか確認してみます。 使用する薬品は主に「サビ」を取るものです。 腕時計のバンドのシミの場合、その多くは「錆び」であることが多いからです。 「腕時計のバンドはステンレスだから錆びないのでは?」と思われる読者様もいらっしゃると思いますが、腕に直接はめることを思えば、汗に...
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21 しみ抜き
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20 ワイシャツのカフスのしみ抜き
【ワイシャツの染み抜き】ご依頼主はクリーニング屋さん今回は地元のクリーニング屋さんからのご依頼でした。 地元のクリーニング屋さん、とは言ってもクリーニング工場を5つも持っている「中堅会社」さんです。 その会社に「マネージャー」と言う肩書の女性が10名くらいいて、営業、スタッフ管理、そしてクレーム処理を担当されていて、...
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19 プリントを直す 剥離
こちらが出来上がったモンクレールのダウンコートです。では近寄って細部を見てみましょう。黒地に真っ白いプリント文字がとても冴えて、まるで全体が新品になったようです。 これがプリント復元の醍醐味ですね。 これでご依頼主もまた数年気持ちよくご着用できるでしょう。ちなみにこの当時はまだ今回のように「ベタ一色のプリント」しか...
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18 モンクレール プリント剥離
この縫い付け部分にファスナーがありますが、フード部分と身頃部分の両方にファスナーの縫い目がかかっています。このために、縫い合わせ作業が大変困難になるのです。 取り外すときはもちろん、縫い付けるときはその数倍の手間がかかります。 まさに縫製担当の苦心の末、ようやく出来上がる、という訳です。 ちなみに縫製担当がこのデザ...
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17 プリントを直す
プリントをやり直した生地を本体に縫い付けるにあたって、その縫い付け部分を見てみましょう。このようにエリ周りに羽毛が入っていて、エリの生地はこの部分をくるむように縫い付けられています。 このようなダウンパックと呼ばれる袋の中に羽毛を入れて、羽毛が飛び出さないような構造になっているのです。そして、その縫い直しを大変困難...
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16 プリント 修理
新しいプリントをデータに基づいて作成し、生地に貼り付けるのは地方にある部署です。 そこで生地を郵送してそれら処理が終わったら、また東京のトーア復元研究所に戻ってきます。 それがこちら。袋から出してみましょう。白いプリント文字がくっきりキレイに付いていますね。 あとはこれをまた本体に縫い戻すわけです。 ではここからの...
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15 剥離 修理
次の工程は「データ作り」です。 パソコンに剥がれたプリントの画像をスキャンして取り込み、データ化します。ここでの注意点は、そのままプリントの形状をトレースするのではだメだということです。 なぜなら貼り付けられたプリントは正確にタテヨコが切られていますが、貼り付ける際に生地が薄いナイロンであるため、文字がわずかに歪ん...
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14 プリント
まず、剥離したプリント文字が貼り付けてある部分の生地を、ジャンパー本体からほどいて生地一枚の状態にします。 こちらがほどいた生地。なぜこのように生地一枚の状態にするかと言うと、新しいプリントを貼り付ける際にフードの形のままだと中のワタが邪魔になってしっかりプリントされないからです。 その結果、プリントがすぐに剥がれ...
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13 剥離 修理
こちらが問題のモンクレールのジャンパーです。剥離部分を見てみましょう。ところどころ削れたようにプリントが剥がれています。 このプリント特有の剥がれ方ですね。 このデザインはプリント剥がれのモンクレールの中で最も多く依頼されてきたものです。 それほど人気があって日本国内で多く出回っているものだと思われます。では次回か...
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12 モンクレールの剥がれたプリントを直す 剥離 修理
【モンクレールのプリント剥離を直す】ご依頼主は個人の方今回は都内の個人のご依頼主からのご相談でした。最初、ご相談はメールで来ましたが、内容はおなじみ「モンクレールの剥がれたプリントを直して欲しい」というものでした。 もうトーア復元研究所では、このモンクレールのプリントを100点以上直してきましたが、モンクレールも毎...