日々の衣類の復元について解説

こちらのヒダスカートはかなり重症です。　全体にスス汚れが付いていて、素材も化繊と天然素材の混紡のため、完全に落とすのはかなり難しいと思われます。　しかも明るい色合いのため、残ったススが目立つという問題もあります。

こちらのスカートはウエストに大きなハトメが付いていて、すでに金のメッキが剥離しているものでした。　白地にもかなりのススが付いています。　テストの結果、メッキはこれ以上剥がれないことが分かり、白地もキレイに取れるという結果が出たので、作業を進めることが出来ました。

こちらもデシグアルのカーディガン。　金ラメとスパンコールが付いています。　ラメもスパンコールもススの臭い除去の薬品で変色してしまうことがあるので、作業前の入念なテストが求められます。　今回はテストしたところ問題ないことが分かったので、作業を進めることができました。

こちらは「デシグアル」のワンピースです。　色が黒なので、スス汚れは目立ちませんから、ススの臭いが取れればご着用に支障はないでしょう。　その際に重要なのは「洋服の素材がススの臭い除去の薬品に耐えられるか」という点です。　このワンピースは幸い綿と化繊だったので、問題ありませんでした。　このように衣類の素材に結果が大きく...

次に出てきた衣類はあちこちに大きなススの汚れが付着しているスカートでした。　この衣類のように「化繊＋ポリウレタン」という取り合わせは非常にシミが取れにくいです。　火事のスス汚れに限らず、「スレた黒ずみ」や「肘やヒザをついたために付着した泥・砂汚れ」は完全に取れないことが多いのです。　こうなると、ちょっと費用が掛かり...

では2カ月ほど続けた「裏話」から、本題に戻りましょう。　こちらは火災の被害に遭われた方の衣類合計３４点を、二度に分けてご送付いただいたケースです。【火事に遭った大量の衣類】開封して中を開けてみたところ火事のスス・臭い除去火事のスス・臭い除去火事のスス・臭い除去火事のスス・臭い除去火事のスス・臭い除去火事のスス・臭い除...

バーバリーのコートに並んで、臭い除去のご依頼が多いのが「モンクレールのダウンジャンパー」です。　臭い除去の観点で言えば、素材がナイロンなどの化繊なので、除去効果が大きくご依頼主の満足度も高いです。　ススが心配の場合もこのような黒基調のものなら、ほとんど分からなくなるので是非あきらめないで、ご相談いただきたいものの一...

こちらはスス除去作業をしているところ。　終わった後、衣類を取り出した後の薬剤に多量のススが溶けだして、薬剤が真っ黒になっているだけではありません。　これを排水したあとの容器の底にはススが塊となって残っています。　ひどいときはこのようになるので、びっくりです。

火事に遭われてスス・臭い除去を依頼される衣類の中で「バーバリーのコート」は結構、よく依頼されるアイテムです。　高価な衣類ですから、ご依頼主も「何とかこれだけは」と依頼されるために、よく依頼されるのだろうと思いますが、このバーバリーのコート、さすが過去には英国の軍隊で使われていただけあって、スス除去の作業をしても縮ま...

さて、その後、新小岩店のスタッフも何度も入れ替わり、現在のスタッフは火災当時のことも知りません。　当初は禁煙で通していた各店も、だんだん当時の緊張感が無くなり、気が付けば私がいないときに店外に出て、コソコソ喫煙するスタッフも出てきました。　面接では「喫煙しません」と言っておいて、人って弱いものですね。　また災難が起...