新しいプリントは地方にある部署で行います。 出来上がったプリントは宅急便でトーア復元研究所の東京本部まで送られてきます。 その梱包を開けてみると、新しいプリントが貼り付けられたご依頼品が入っていました。 今回は同時に3点のご依頼品があったので、三つ入っています。そして今回のモンクレールのダウンジャンパー用の白いプリ...
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9 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
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8 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
では引き続き、プリントを剥がす工程を進めていきましょう。 このプリント剥がしは非常に時間がかかるのが、大変な点です。少しずつだんだんとプリントが剥がれていきます。そしてようやく全て取ることが出来ました。黒い細かいカスが付いていますが、これらは一度洗ってしまえば取れます。 ちなみにこのプリント剥がし作業の後はプリント...
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7 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
さて、次なる工程は「剥がれかけたプリントを全て剥がしてしまう」工程です。 そのまま上に新しいプリントをしてしまうと、すぐに新しいプリントが剥がれてしまうのです。 では始めましょう。 まずプリントがされた生地を機械にセットします。そして薬品を塗布したり剥がし棒を使ったりして、だんだんとプリントの黒い樹脂を剥がしていき...
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6 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
次に行う工程は「データ作成」です。 まず剥がれたモンクレールのダウンジャンパーのプリントの画像をスキャンし、コンピュータ上に映し出します。 下の写真がその様子です。そして外形をトレースして、そのデータをプリント作成担当へ送るのです。このトレース作業で一番重要なのは、「剥がれたプリントの外形をそのままトレースしない」と...
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5 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
まず、トーア復元研究所の縫製担当が、プリントが貼ってあったフードの生地を取り外します。 こちらが取り外して布一枚の状態になった生地です。なぜかと言うと、フードの形をしたままだと、新しいプリントを貼り付ける際に中の羽毛が邪魔になってプレス機の圧力が上手く伝わらず、すぐに剥がれてしまうからです。 このように生地一枚にな...
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4 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
では剥がれたプリント部分を見てみましょう。プリントされた文字一つ一つを拡大撮影しました。着用中、摩擦されやすい部分を中心に剥がれています。 どれくらいの期間(年数?)着用されたのかは分かりませんが、プリントのデメリットである「寿命が短い」ことが今回のプリント剥離につながっていますね。 ではこれまでも何度もこのブログ...
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3 プリントが剥がれたダウンジャンパーを直す
【剥がれたプリントを直す】ご依頼主は栃木県の個人の方今回は栃木県の個人のご依頼主からのご相談でした。 「モンクレールのダウンジャンパーのフードに付いていたプリントが剥がれてしまったんですが、直りますか?」というお電話があり、お聞きしたところ、これまで何度もトーア復元研究所で直してきたモンクレールのプリント直しと同じ...
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2 ヘルノのラベルが割れた HERNOのダウンを直す
こちらが直したラベルを縫い付けたところです。細部は手縫いで留めていますが、パッと目には分からないですよね? 縫製担当のテクが光る出来上がりです(笑)。これでようやく完成です。 でもおそらくまた数年後にはラベルの樹脂の硬化で割れてしまう可能性が高いです。 やはり耐久性を考えるとこういったものはナイロンやポリエステルで...
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1 ヘルノのラベルが割れた HERNOのダウンを直す
ではラベル交換のために、一旦ラベルを取り外す必要があるので、縫製担当と打ち合わせをします。担当いわく、破れたラベルを一旦剥がして作り直した後が問題だと言います。 と言うのも、本来このラベルは縫製前の一番最初の段階で裏地の生地に縫い付けられていて、その後、背中の生地と縫い合わせ、中に羽毛を入れて最終的にミシンでタテヨ...
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31 ヘルノのラベルが割れた HERNOのダウンを直す
では今回のヘルノのダウンジャンパー、ラベルが割れた状態を見てみましょう。ラベルの中に入っている羽毛が飛び出すので、紙が貼られていましたが、それを剥がすとこのように、一部が欠落した状態でした。これまで直してきたヘルノのラベルはロゴの文字が透明で、周囲にダウンジャンパーの本体と同じ色を使っていましたが、このヘルノのダウ...