こちらがやり直したホックです。
これでも、元のオリジナルとはちょっと色目が違いますが、これが合わせられる限界のようです。 こちらを取り付けたのがこの写真です。
でもコート本体の色とはなじんでいると思います。 ようやく完成しました。
このように「染め」という作業は今回のような中間色だと非常に難しい作業です。 今回はホックが一つだったのでよかったですが、複数ある場合は全て一緒に交換しないと、どうしても一つだけ違う色・・・ということになりがちです。
コートのホック一つ壊してしまうと、類似品の捜索、染め、縫い付け・・・といろいろ面倒なことになります。 トーア復元研究所では、これらの作業を各部署の専門が速やかにこなしますからスピーディに出来上がりますが、苦情担当の方が一人で動き回ったら、他の仕事そっちのけになってしまって、大変なことと思います。 これからもそういった苦情担当のご依頼主によりお役に立てる存在でいたいと思うばかりです。
ではまた次回。 別のご依頼品をご紹介いたします。