で、数日後、ご依頼主のクリーニング屋さんから連絡があり、「お客様は、そちらで選んだ生地で作ってもらって構わない、それで必ず受け取ってくれる、とおっしゃっているので、進めてください」という内容でした。 トーア復元研究所としては、それを聞けば安心して取り掛かることが出来ますが、私自身は、普通クリーニング屋さんが袖ベルトを無くした場合、お客様が「完全に同じではない生地で作った袖ベルトを受け取ってくださる」ということはほとんどないので、「やっぱりお客様も完全には自信がないのではないのかな??」と思えてなりませんでした。 ま、それは余計なお世話ではあるのですが・・・
さて、これで無事、袖ベルト作成を進めることが出来ます。 問題は参考にすべき袖ベルトが両方とも無いので、唯一現存する「腰ベルト」からデザインを類推するようになります。 そこで、当初送られてきたコート本体には腰ベルトが付属していなかったので、お客様にお願いして別途送ってもらうことになりました。 そうして送られてきたのが、こちらです。
ではこの腰ベルトを参考に作成した袖ベルトを次回、ご覧に入れましょう。