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シュプリームの色移りの染み抜き
ご依頼主は個人の方
今回は都内の個人のご依頼主からのご相談でした。 「孫のパーカーを洗ったら、赤色が滲みだしてしまったんですが、直りますか?」というお電話の後、ご依頼品が到着しました。
開けてみましょう。
おおおお・・・ これはひどいですね。 しかもお孫さんのパーカー・・・となれば、何とかしたいお気持ちはとても分かります。 しかもお電話で聞いたところによると、勝手に洗ってしまったとのこと。 もしそれで色移りが取れなかったら・・・と思うとさぞや絶望されていたことでしょう。
では、ここからはトーア復元研究所の技術で、この色移りを取る方法を検討してみたいと思います。
色移りした生地をほどいて布一枚の状態にする
まずはこの色移りしてしまった白地の生地をほどいて、一枚だけの状態にします。 その後、この色移りを取るための薬品を調合するのですが、写真付きの詳しい解説はこちらになります。
色移りを薬品で取る
こちらが実際の染み抜き工程の写真です。 プリントの赤い文字は取れないのに、色移りの赤だけは取れる、という不思議な様子を見ることができます。
染み抜き後、一晩乾燥
染み抜き処理を行った後、一晩干して様子をみます。 今のところ取れて見えますが、まだ油断は出来ません。その理由がこちら。
翌日、乾いたところ
次の日に乾いた状態を見たところ、無事キレイに色移りは取れていました。 詳しくはこちら。
色移りの染み抜き完成
こちらが最後に生地を本体に縫い戻して完成したところです。 出来栄えを是非ご覧ください。