衣類の匂い除去– category –

では、ご依頼品のニットコートの糸引き状態を確認してみましょう。ループ状に２～３ミリ飛び出している糸引きが１０数カ所ありました。　その他にも１ミリ程度の糸引きは、それこそ無数にあります。　ちょっと、その小さい糸引きは写真だと確認しずらいのですが、その点ご依頼主にご確認したところ、依頼されたマーキングの箇所だけでいいと...

今回は個人のご依頼主からのご相談でした。　「コートに糸引きが出来てしまったんですが、直せますか？」というお電話の後、ご依頼品が到着しました。開けてみましょう。ニット地のワンピースです。　ご依頼主が安全ピンで糸引き個所をマーキングして下さっています。　では実際の糸引きの状態を次回の記事でご覧に入れましょう。

輪ジミをしみ抜きし、「色掛け」で修正した後が、こちらです。どうですか？キレイになりましたよね。　これならご依頼主も安心してお客様にお返しできるでしょう。今回のように、しみ抜きで失敗すると、色が抜けたり毛羽だったり、とお返しが出来ない状態になる危険があります。何もしないで「シミが取れませんでした」で返す方がよっぽど良...

ではその脱色部分を見てみましょう。ぼや～・・・とした感じに白くなっていますね。　これはおそらくしみ抜きを長時間やっていたために、表面の生地がけば立ってしまったことによる白化です。近寄って細部を見てみましょう。しかも都合の悪いことに脱色の周辺に「輪ジミ」が出来てしまっています。　これは染み抜きのときのすすぎが足りずに...

今回は栃木県足利市のクリーニング屋さんからのご相談でした。　「しみ抜きしたら、その部分が白っぽく色が抜けてしまったんですが、直りますか？」というお電話の後、ご依頼品が到着しました。開けてみましょう。プーマのニットワンピースでした。　パッと見、しみ抜きしたとしても、そんなにすぐに色が抜けそうなニット生地ではないと思い...

翌日、乾いたところです。最後にアイロン掛けをしながら、最終チェックしていいきます。特に問題もありませんでしたので、これでようやく完成です。カフスをほどいて芯地まで染み抜きしただけのことがあって、完璧に真っ白になりました。　これならご依頼主も安心してお客様にお返しできるでしょう。　トーア復元研究所に依頼されるものはほ...

ではいよいよ最後の工程です。　それは「よくワイシャツをすすいで干す」工程です。　ここまでかなり薬品を使ってしみ抜きをしてきましたから、どうしてもワイシャツ中に多量の薬品が残存しています。　これをしっかりすすぎ出すのです。ちなみにすすぎが不十分で薬品が残量していると、乾いたときに黄変や輪ジミの原因になるので、「たかが...

では、ほどいてカフスの生地が一枚になった状態でしみ抜き再開です。今度はこれまでの薬品のほか、漂白も行います。こうしてようやく完全に染みを取ることが出来ました。　　クリーニング屋さんの中でも普段、「いくら頑張っても、このカフスのシミが完全に落ちないなぁ・・・」と思っていることがあると思いますが、実はここまでやれば取れ...

乾かしたところ、まだ薄く残っているシミがあります。どうやら、袖口の中に入っている「芯地」にもシミがついていて、それが取れないようです。　芯に付いたシミが取れない理由は、表地に邪魔されてシミがすすぎ出せないことにあります。そこで奥の手で、今度は袖口をほどいて「一枚の布の状態にしてから」しみ抜きをやり直すことにしました...

ではしみ抜きを進めていきます。しみ抜き剤でサビのシミは薄くなりましたが、それでも取れない部分があります。　今度は脂分を取る薬品に変更します。　汗の成分のうち、人間の皮脂から出るものもシミになるからです。これを何度も繰り返します。ようやく見えなくなったので、乾かします。ではその結果は次回の記事で。